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建築家渡辺武彦の覚書き


by architect-tw
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大学同窓会主催建築見学会を通して感じた事

2007年10月10日
10月に入り、ギラギラとした暑さからやっと逃げ出せたかなと思える日が多くなってきましたが、日中はやはり30℃を越える暑さが未だ消えていません。やはり地球の異常現象を誰しも感じていることと思います。

そんな中来る9月29日(土)、毎年大学の同窓会が主催している建築見学会を今年は島根県の出雲大社周辺を中心に選択し、以下の作品を見学いたしました。学生2~4年生、OB、教授、助教授、OBの設計事務所の所員、総勢48名で大学のバスを貸し切って午前8:00大学を出発して島根県に直行し、出雲大社そして大社庁の舎、大社神社殿(菊竹清訓作品)、大社文化プレイス(伊東豊雄作品)、出雲大社伝承館をはさみ、最近作の古代出雲歴史博物館(槇文彦作品)を見学し、大学へ午後9:45分に到着いたしました。バスの行き帰りの時間は寝ている暇はなく、行きは同窓会の活動について、大学の学生組織「匠会」が本日見学する建築家のプロフィール及び見所について説明があり、各OB先生方の色々な建築について見方・考え方など話している内に現地に着いてしまいました。又帰りは見学した作品の感想を参加者全員が発表し、疲れているにもかかわらず真剣に質疑が行われ、本見学会の有意義な意味が味わえたように感じました。

私は数十年前の自分の学生時代を思い返したとき、本学生は何と恵まれている事かと思いました。しかし学ぶ環境が整っていることがあっても、私達の時代と違いOBや大学が学生達に何を伝え、何を学んでもらおうとしているのかがとても重要で、今日問われているのではないかと感じました。最近特に人づくり、まちづくり、都市づくりで建築が与える影響がいかに大きくなって来ているか私達は反省と共に真剣に考え直さなければなりません。しかし現状は都市へ都市へと人が流れ、高層化のまちづくりが歯車を止めることが出来ず進んでいるように思います。
益々中央と地方の格差は広がり、勝ち組・負け組の差も広がり、今や国内の政治も茶番が続いていて将来へのビジョンすらない有様です。
今後は益々確固たる建築家の在り方が問われ、重要になって来るのではないか。

今回の見学会の中でそんな事を感じた一日でした。
大学同窓会主催建築見学会を通して感じた事_b0096638_1327435.jpg
大社プレイス、出雲大社、古代出雲歴史博物館の見学風景
by architect-tw | 2007-10-10 13:27